夜間でも高い視認性を誇るLED看板やデジタルサイネージ。しかし、その明るさが周辺環境や住民の生活に影響を及ぼすとして、各自治体では「明るさの制限」が条例で定められています。この記事では、屋外看板の明るさ制限について、法的基準や条例例、設置時の注意点をわかりやすく解説します。

目次
屋外看板の明るさ制限とは?
屋外看板やデジタルサイネージの明るさ(輝度)は、以下のような観点から制限されることがあります:
- 周辺住民の生活環境保護(まぶしさ、睡眠障害防止)
- 交通安全(ドライバーの視界妨害防止)
- 景観の維持(過度な演出の抑制)
このため、屋外広告物条例などにより、時間帯別に輝度の上限が設けられている地域が全国に多数あります。
主な明るさ制限の基準(目安)
時間帯 | 最大輝度(cd/㎡) | 備考 |
---|---|---|
昼間(7:00〜19:00) | 5,000〜8,000 | 屋外設置のLEDビジョンの一般的な上限 |
夜間(19:00〜翌7:00) | 300〜1,000 | 地域によって厳しく制限。住宅地はさらに低く |
※「cd/㎡」はカンデラ毎平方メートル。輝度の単位です。
自治体ごとの代表的な条例例
東京都23区
- 夜間(22:00〜翌6:00)は1,000cd/㎡以下に制限
- 住宅地では500cd/㎡以下、もしくは周辺環境に応じた自動調光が義務化
大阪市
- LED広告物は夜間1,000cd/㎡以下
- 光害対策として、点灯時間制限を条例で規定
名古屋市
- 市街地中心部では日中5,000cd/㎡、夜間800cd/㎡を推奨
- 条例により住民への説明責任が発生する場合も
POINT:地域によって数値や規制方法が異なるため、必ず現地自治体の「屋外広告物条例」や「景観条例」を確認しましょう。
明るさ制限を守るための施工・機器設定のポイント
- 自動調光センサーの導入: 周囲の明るさに応じて輝度を自動制御
- タイマー制御: 夜間や深夜帯の輝度・消灯時間をスケジュール設定
- 機種選定: 日中高輝度対応で、夜間は低輝度設定可能なLEDビジョンを選ぶ
- 初期設定の確認: 出荷時輝度設定のまま使うと規制超過になる可能性も
明るさが原因で起こりうるトラブル事例
- 「まぶしくて眠れない」と住民から苦情
- LED看板の点滅演出が交通事故の一因に
- 地域住民とのトラブルで撤去命令が下る事例も
事前の地域説明会や、遮光対策・時間制限の調整はトラブル防止に有効です。
施工業者・発注者が取るべき対応
- 設置場所の自治体条例を事前に調査
- 広告物申請時に「輝度制御仕様」を記載
- 設置前に明るさのテスト点灯を行う
- トラブルがあった際の調整対応体制を整備
まとめ|屋外看板の明るさは「ルールを守ることで地域と共存」
LEDビジョンの高い視認性は魅力的ですが、同時に「光の出しすぎ」は大きなデメリットにもなりえます。地域の条例を守り、環境に配慮した設定と運用を行うことで、企業イメージの向上にもつながります。
明るさ制御も含めたLEDビジョン設置は当社にご相談ください
ROSSY JAPANでは、自治体規制に準拠したLEDビジョンの導入支援を行っています。現地調査〜設置後サポートまでワンストップで対応可能です。
▶ 無料相談フォームはこちら
コメント